空き家を売りたい人へ。「仲介」と「買取」どっちが得?状況別の選び方ガイド

「空き家を売りたいけれど、どうやって売ればいいか分からない」という方は多くいらっしゃいます。不動産の売却方法は大きく分けて「仲介」と「買取」の2種類がありますが、それぞれの違いをきちんと理解している方は意外と少ないものです。

この記事では、仲介と買取の仕組みやメリット・デメリットを整理したうえで、「あなたの状況ではどちらが向いているか」を判断するためのポイントをご紹介します。


「仲介」と「買取」の基本的な違い

まず、2つの売却方法の仕組みを簡単に確認しましょう。

仲介とは

不動産会社が「間に入って」、買い手(一般の個人や法人)を探してくれる方法です。不動産会社は売主と買主の橋渡し役であり、売買契約が成立したときに仲介手数料を受け取ります。

仲介手数料の上限は、売買価格の3%+6万円+消費税(売買価格400万円超の場合)と法律で定められています(出典:宅地建物取引業法第46条、国土交通省告示)。

買取とは

不動産会社が「直接」物件を購入する方法です。一般の買い手を探す必要がないため、売却までのスピードが速いのが特徴です。仲介手数料は発生しません(不動産会社が買主なので、仲介ではないため)。

仲介のメリット・デメリット

メリット

  • 高値で売れる可能性がある:市場に広く情報を出して買い手を募るため、相場に近い価格で売却できることが多いです
  • 競合が生まれることがある:複数の購入希望者が出れば、価格が上がることもあります

デメリット

  • 時間がかかる:買い手が見つかるまで数か月〜1年以上かかることもあります。特に、立地条件が良くない空き家は長期化しがちです
  • 仲介手数料がかかる:売却価格に応じた手数料が発生します
  • 内見対応が必要:購入希望者の見学に立ち会う必要があります。遠方に住んでいると負担になります
  • 売れる保証がない:仲介に出しても必ず売れるとは限りません。長期間売れ残ると、値下げを繰り返すことになります

買取のメリット・デメリット

メリット

  • スピードが速い:最短で数日〜数週間で売却が完了します。「早く手放したい」という方に向いています
  • 仲介手数料がかからない:不動産会社が直接購入するため、手数料は不要です
  • 現状のまま売れることが多い:建物の老朽化が進んでいても、解体やリフォームをせずに売却できるケースが多いです
  • 契約不適合責任が免除されることが多い:仲介で個人に売った場合、売却後に欠陥が見つかると責任を問われることがありますが、買取では免除されるケースが一般的です

デメリット

  • 売却価格が安くなる:買取価格は仲介で売った場合の6〜8割程度になることが一般的です。不動産会社はリフォームや再販売のコストを見込んで買い取るためです
  • すべての物件が買取対象とは限らない:立地や状態によっては、買取自体を断られる場合もあります

比較表で整理

項目仲介買取
売却価格相場に近い(高め)相場の6〜8割程度
売却スピード数か月〜1年以上数日〜数週間
仲介手数料あり(売買価格の3%+6万円+税)なし
内見対応必要不要(業者が1回確認する程度)
契約不適合責任負うことが多い免除されることが多い
売れ残りリスクありなし(買取提示があれば確実)

状況別:仲介と買取、どちらを選ぶべきか

仲介が向いているケース

  • 立地条件が良い(駅近、市街地、住宅需要が見込める地域)
  • 建物の状態が比較的良い(築年数が浅い、メンテナンスされている)
  • 時間的な余裕がある(急いで売る必要がない)
  • 少しでも高く売りたい

このようなケースでは、仲介で広く買い手を募った方が、より良い条件で売れる可能性が高いです。

買取が向いているケース

  • 早く手放したい(相続税の支払い期限が迫っている、管理の負担をすぐに解消したい)
  • 建物の老朽化が進んでいる(リフォームしないと住めない状態)
  • 遠方に住んでいて管理・対応が難しい
  • 仲介に出したが長期間売れない
  • 近隣トラブルなどの事情がある

特に、田川市(空き家率20.98%)や飯塚市(空き家率18.21%)など、不動産の需要が限られる地域では、仲介で長期間待つよりも買取で早期に売却した方が、トータルのコスト(固定資産税・管理費・精神的負担)を抑えられるケースも多いです(空き家率の出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」)。

仲介→買取の「2段階」もあり

最初から一方に絞る必要はありません。まず仲介で市場に出してみて、一定期間(3〜6か月など)で売れなければ買取に切り替える、という方法もあります。不動産会社によっては、「一定期間売れなかった場合に買い取る」という保証をつけてくれるところもあります。

売却時に使える税金の優遇制度

空き家を売却する場合、「被相続人居住用財産の3,000万円特別控除」が使える可能性があります(出典:租税特別措置法第35条第3項)。

この制度は、相続した空き家やその敷地を売却した際に、譲渡所得から最大3,000万円を控除できるというものです。主な要件は以下のとおりです。

  • 昭和56年5月31日以前に建築された住宅であること
  • 相続開始直前に被相続人のみが居住していたこと
  • 売却価格が1億円以下であること
  • 相続から3年以内(の年末まで)に売却すること

この特別控除は令和9年(2027年)末まで延長されています。要件を満たせば、売却益にかかる税金を大幅に減らすことができますので、売却を検討している方は必ず確認しておきましょう。


まとめ

仲介と買取には、それぞれ長所と短所があります。「どちらが得か」は、物件の状態、立地、売主の事情によって異なります。

  • 好立地で建物状態が良く、時間に余裕がある → 仲介
  • 老朽化が進んでいる、立地が不利、早く手放したい → 買取
  • 判断がつかない → まず仲介、ダメなら買取の2段階

大切なのは、複数の選択肢を知ったうえで、ご自身の状況に合った方法を選ぶことです。

株式会社玄風では、仲介・買取の両方に対応しており、お客様の状況に合わせた最適な売却方法をご提案しています。空き家の状態によっては自社の解体工事部門と連携し、解体後の更地売却もワンストップで対応可能です。顧問弁護士との連携により、相続や権利関係の問題がある場合もスムーズに進められます。「売れるかどうか分からないけど、まず話だけ聞きたい」という方も、お気軽にお声がけください。

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